今週の相場水準(2026年7月3日時点)
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 日経平均株価 | 69,744円 |
| PER | 18.43倍 |
| PBR | 1.94倍 |
| EPS | 3,784円 |
| BPS | 35,951円 |
| 益回り | 5.43% |
| 配当利回り | 1.52% |
PERは18.43倍で、一般的な目安とされる13〜21倍レンジのほぼ中間に位置しており、現時点では割高でも割安でもない水準です。
今週の相場コメント
今週は需給イベント×インフレ指標×決算前哨戦の相場です。
需給面では、日本株市場最大規模の需給イベントである「ETF分配金捻出売り」が7月8日・10日に集中します。規模は約1.7兆円と過去最大水準であり、短期的に売り圧力が生じやすい局面です。
政策・指標面では、7月10日に米国6月CPIが発表されます。米国のインフレ動向は、7月29日のFOMCの政策判断に直結するため、内容次第でグローバルな金利環境が揺れる可能性があります。
地政学・構造面では、日米通商交渉の合意後も関税の企業業績への影響が残存しており、半導体セクターからソフトウェア・内需株への資金シフトが続いています。
今後2週間の注目イベント一覧(2026年7月4日〜7月18日)
日付が明確なイベント
- 2026年7月4日 米国独立記念日・米国市場休場
- 2026年7月7日 米国市場祝日明け再開
- 2026年7月8日 国内ETF分配金捻出売り(1.7兆円規模・ピーク日)
- 2026年7月10日 国内ETF分配金捻出売り継続
- 2026年7月10日 米国6月CPI(消費者物価指数)発表
日付未確定イベント
- 7月中旬以降 国内主要企業2025年度1Q決算発表本格化
- 継続 日米通商交渉後の関税影響・企業業績修正動向
- 継続 半導体セクター調整と内需・ソフトウェア株への資金シフト
注目イベント5選
1.ETF分配金捻出売り(7月8日・10日)
日経平均やTOPIXに連動するETFが、分配金支払いのために保有株を売却するイベントです。2026年は規模が約1.7兆円と過去最大水準に達します。
- 売りのピークは7月8日(火)と7月10日(木)に集中
- 現物売りと先物のロールアウトが重なり、需給が短期悪化しやすい
- 売り一巡後は需給が安定に向かう傾向がある
株式市場への影響は、大規模な売り圧力により日経平均・TOPIXの一時的な押し下げが生じる可能性があります。ただし相場の流れが強い局面では吸収されやすく、影響は短期にとどまりやすいです。
株式投資での見方としては、ETF分配金売りによる株価下落は需給要因であり、企業業績の変化ではありません。押し目買いを検討する投資家にとっては、短期的な入り口になる場合があります。
2.米国6月CPI発表(7月10日)
米国の6月分消費者物価指数(CPI)が7月10日に発表されます。CPIとは物価の上昇率を示す指標で、高い数値が続くと米国の金融引き締めが長期化するリスクがあります。
- 現在の米政策金利は3.50〜3.75%で、6月FOMCで据え置き維持
- 市場では2026年中に1回の利上げを想定する見方が優勢
- 予想を上回るインフレ結果が出た場合、米金利上昇・株価下落の連鎖が起きやすい
株式市場への影響は、結果が市場予想を大きく上回った場合、米国株安→円高→日本株安の流れになりやすいです。逆に予想を下回れば、FOMCでの利下げ期待が高まりリスクオンになる可能性があります。
株式投資での見方としては、CPI発表は単独の数字だけでなく、エネルギーや食品を除いたコアCPIの動向を確認することが重要です。7月29日のFOMCを前にした重要なデータとして市場の注目度は高いです。
3.米国市場・祝日明け再開(7月7日)
7月4日(金)の米国独立記念日で米国市場が休場となります。翌7月7日(月)から取引が再開され、週明けの日本市場はその方向性を受けて動きやすい局面となります。
- 7月2日(木)に発表された米国6月雇用統計の内容が持ち越しの材料となる
- 連休明けは出来高が戻り、トレンドが明確になりやすい
- 米国株の週明け動向が日経平均の寄り付きを左右する
株式市場への影響は、7月2日の米6月雇用統計が強い内容であれば、週明け7日の米国株が上昇し、日本株も連れ高しやすい展開が想定されます。ただしETF分配金売りが7月8日に控えているため、上昇は限定的になる可能性があります。
株式投資での見方としては、週明け7日の東京市場の寄り付きと出来高を確認することで、今週の地合いを早期に判断する材料になります。
4.国内主要企業2025年度1Q決算発表(7月中旬以降)
3月決算企業の2025年度第1四半期(4〜6月期)の決算発表が7月中旬以降から本格化します。決算発表シーズンは個別銘柄の株価が大きく動きやすく、相場全体の方向性を決める重要なイベントです。
- 日米通商交渉・関税の影響が業績にどう反映されたかが焦点
- 半導体・輸出関連銘柄の業績下方修正リスクに注意
- 通期見通しの据え置き・引き上げ企業への資金集中が起きやすい
株式市場への影響は、業績が好調な企業の株価が急騰する一方、下方修正を発表した企業は大幅安となりやすいです。市場全体としては決算の内容次第でボラティリティが高まります。
株式投資での見方としては、事前に保有銘柄の決算発表日を確認しておくことが重要です。売上高・営業利益・通期見通しの3点を中心に確認すると判断しやすいです。
5.日米通商交渉・関税の企業業績影響(継続)
2026年7月に日米間の関税交渉は合意に達しましたが、輸出企業の業績へのコスト転嫁やサプライチェーン再構築の影響が引き続き継続しています。約7割の日本企業がトランプ政権の追加関税の影響を受けており、事業戦略の見直しが進んでいます。
- 自動車・半導体・電機メーカーなど輸出産業への影響が大きい
- 内需型企業(小売・サービス・ソフトウェア)への資金シフトが続く
- NEC・富士通などのソフトウェア・DX関連株が物色されやすい局面
株式市場への影響は、関税影響を受けにくい内需・ソフトウェア株への物色が続き、輸出株との間で二極化が進みやすい状況です。特にキオクシアなど半導体株の最高値からの下落(30%超)は需給の変化を示しています。
株式投資での見方としては、関税リスクにさらされにくいセクター(ソフトウェア・防衛・インフラ・内需サービス)に注目する戦略が引き続き有効です。1Q決算での業績確認が重要な判断材料になります。
まとめ
今週から今後2週間の株式市場は、以下の3つの軸で動く局面です。
- 需給イベント:ETF分配金捻出売り(7月8日・10日)が短期的な下押しリスク。売り一巡後の反発を見極める局面
- 米国インフレ指標:7月10日の米国6月CPI次第でグローバルな金利環境が変動。FOMC(7月29日)を前にした重要な事前データ
- 1Q決算と資金シフト:関税影響の見極めと業績格差が鮮明に。内需・ソフトウェア株へのシフトが続く中、通期見通しを引き上げた銘柄への資金集中が起きやすい
資金フローの方向は、半導体・輸出関連から内需・DX・防衛関連へのシフトが継続しています。ETF分配金売りによる一時的な下落は、中長期視点での押し目として捉える投資家もいます。相場全体の地合いを確認しながら、1Q決算の内容を慎重に見極めることが重要です。
