
今週の相場水準(2026年4月17日時点)
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 日経平均株価 | 58,475円 |
| PER | 20.55倍 |
| PBR | 1.82倍 |
| EPS | 2,845円 |
| BPS | 32,129円 |
| 益回り | 4.87% |
| 配当利回り | 1.60% |
PERは20.55倍と、一般的な適正レンジ(13〜21倍)の上限に近い水準で推移しています。バリュエーション面では割高感が意識されやすい領域です。
今週の相場コメント
今週は政策×地政学×需給が交差する相場です。日銀とFOMCが同週に重なる「金融政策の週」であり、配当権利確定前の需給イベントも加わります。米イランの協議難航によって原油が1バレル105ドル台まで上昇しており、エネルギーコスト上昇が企業収益を圧迫する懸念から資金は内需・インフラ・資源株に流れやすい地合いです。一方、AI半導体関連は高値圏から調整気味で、選別圧力が高まっています。
今後2週間の株式イベントカレンダー
日付が明確なイベント
- 2026年4月21日 米国3月小売売上高
- 2026年4月27日 日銀金融政策決定会合(初日)
- 2026年4月27日 4月配当・株主優待の権利付き最終売買日
- 2026年4月28日 日銀金融政策決定会合(結果発表・植田総裁会見)
- 2026年4月28日 完全失業率・有効求人倍率(3月分)
- 2026年4月28日〜29日 FOMC(米連邦公開市場委員会)
- 2026年4月30日 FOMC政策金利決定・パウエル議長会見
- 2026年4月30日 米国GDP速報値(2026年1〜3月期・年率)
- 2026年4月30日 米国個人消費支出(PCE)
- 2026年4月30日 鉱工業生産指数(3月分)
日付未確定・継続イベント
- 5月初旬 3月期決算企業の本格的な決算発表ピーク
- 継続 米国・日本の関税交渉(日本への24%相互関税への対応)
- 継続 米イラン協議の動向・ホルムズ海峡リスク
- 継続 原油先物の高止まり(1バレル105ドル台)と企業収益への影響
注目イベント5選
①日銀金融政策決定会合(4月27〜28日)
日本銀行が4月27〜28日に金融政策決定会合を開催します。同時に「経済・物価情勢の展望(展望レポート)」も公表されます。
- 4月利上げ(0.25%への引き上げ)の市場確率は約31%(4月14日時点)
- 1週間前(4月10日時点)は57%で、急速に低下している
- 植田総裁の発言スタンスが煮え切らないとして市場は様子見姿勢
- 中東情勢を受けた原油高が物価見通しを上方修正させる可能性がある
利上げへの織り込みが後退しているため、会合結果よりも展望レポートの物価見通しと植田総裁の記者会見が焦点です。ハト派発言なら円安・株高、タカ派なら円高・株安の方向に動きやすくなります。
為替感応度の高い輸出株(自動車・電機)は円安方向なら追い風、内需株は金利据え置き継続が好材料となります。
②FOMC(4月28〜29日、結果発表は日本時間4月30日早朝)
米連邦公開市場委員会(FOMC)が4月28〜29日に開催されます。政策金利の決定と、パウエル議長の記者会見が焦点です。
- 現在の市場コンセンサスは「据え置き」見通しが優勢
- インフレ鈍化と景気減速の板挟みでFRBは慎重姿勢を続けている
- 今後の利下げ回数・時期の見通しへの言及が注目される
- トランプ関税による物価押し上げリスクが政策判断を複雑にしている
利下げ期待が高まればドル安・円高要因となり、日本の輸出株には逆風です。一方、「しばらく据え置き」の慎重姿勢が示されれば、ドル円の大きな変動は抑制されます。
日米の金融政策が同じ週に重なるため、為替の振れ幅が大きくなりやすく注意が必要です。
③4月配当・株主優待の権利付き最終売買日(4月27日)
4月27日(月)が、4月末決算・権利確定銘柄の権利付き最終売買日となります。この日までに買付を完了しないと配当・優待を受け取る権利が発生しません。
- 4月権利確定銘柄は3月ほど多くはないが、食品・小売・通信など内需系が中心
- 権利取り目的の買い需要が26〜27日にかけて発生しやすい
- 権利落ち後(28日以降)は配当落ち分の下落が見込まれる
- 配当落ち日と日銀会合の結果発表が重なり、振れ幅が大きくなるリスクがある
配当を目的とした短期の資金流入は、権利付き最終売買日前後に偏ります。長期目線では配当落ち後に買い直す動きも出やすいタイミングです。
特に配当利回りが高い銘柄(通信・エネルギー・金融)は権利取り需要で下値が支えられる場面があります。
④米国GDP速報値(4月30日)
米国の2026年1〜3月期のGDP速報値が4月30日(日本時間5月1日未明)に発表されます。トランプ関税政策下での米経済の実態を示す最初の主要指標となります。
- 関税発動の影響が消費・設備投資にどう出たかが注目点
- 前期(2025年10〜12月期)との比較で減速感が確認されるかが焦点
- 同日発表のPCEインフレ指数も、FRBの利下げ判断に直結する
- 弱い数値はリセッション懸念を強め、リスクオフの円高・株安を引き起こしやすい
米国経済が想定より強ければ輸出株に追い風、弱ければ内需・ディフェンシブへの資金シフトが起きやすくなります。日米両国の政策決定と同日に発表されるため、市場の反応が増幅されやすい点に注意が必要です。
グロース株(半導体・IT)は景気敏感性が高く、GDPの数値によって大きく動く可能性があります。
⑤3月期決算シーズンの本格化(5月初旬)
日本企業の多くは3月末が本決算です。5月初旬から主要企業の2025年度(2025年4月〜2026年3月)決算発表が本格化します。
- トヨタ、ソニー、三菱UFJ、ソフトバンクグループなど大型株が5月中旬までに発表予定
- トランプ関税(日本への24%)が通期業績予想にどう反映されるかが最大の焦点
- 円高・原油高・関税の3重苦が輸出企業の来期見通しを圧迫する可能性がある
- 業績下方修正が相次ぐと、個別株の急落リスクが高まる
決算発表は銘柄ごとの個別対応が基本です。業績予想を上方修正した銘柄には買いが集まる一方、保守的な見通しを出した銘柄は売られやすくなります。
特に製造業・輸出株は為替前提レートと関税影響の開示内容を確認することが重要です。
まとめ
今週から来週にかけての日本株市場は、3つの軸が同時に動く局面です。
- 金融政策:日銀の利上げ判断(確率31%)とFOMCの据え置き見通しが為替を動かす
- 地政学・資源:米イラン協議の行方と原油高(105ドル台)が企業コストと資源株に影響する
- 需給・決算:配当権利確定と3月期決算シーズン開幕が個別株の動きを加速させる
資金の流れとしては、為替リスクを嫌う動きから内需・ディフェンシブ(通信・食品・インフラ)に一定の資金が向かいやすい地合いです。一方、日銀がタカ派姿勢を示せば金融株(銀行・保険)が反応し、ハト派なら輸出株が戻りを試す展開となります。
決算シーズンを前に、保有銘柄の業績見通しと為替前提レートを事前に確認しておきましょう。