市況分析

今週の株式市場イベント|米中首脳会談・NVIDIA決算・FRB新議長就任【2026年5月第2週】

今週の株式市場イベント|米中首脳会談・NVIDIA決算・FRB新議長就任【2026年5月第2週】

今週の相場水準

指標 数値
日経平均株価 62,713円
PER 20.09倍
PBR 1.86倍
EPS 3,122円
BPS 33,716円
益回り 4.98%
配当利回り 1.51%

PERは20.09倍で、標準的なレンジ(13〜21倍)の上限近くに位置しています。利益成長に対して株価がやや先行している水準で、上値は限定的になりやすい状況です。

今週の相場の見方

今週は米中首脳会談×FRB議長交代×国内決算ラッシュの相場です。

需給面では、3月期決算の発表がピークを迎えており、主要企業の発表内容が個別銘柄の株価を直接左右します。ソフトバンクグループ(5月13日)をはじめ、今週も注目決算が相次ぎます。業績修正や株主還元の発表が市場心理に大きく影響する局面です。

政策面では、パウエルFRB議長が5月15日に任期満了を迎え、ケビン・ウォーシュ新議長への交代が予定されています。利下げやバランスシート縮小に積極的とみられるウォーシュ氏の政策スタンスが、今後の米国株・日本株の方向性を左右します。

地政学面では、5月14〜15日にトランプ大統領が北京を訪問し、習近平国家主席との米中首脳会談が予定されています。貿易協議の継続と関税動向が、輸出関連株や素材株の売買に直接影響します。

今週のイベント一覧

  • 2026年5月11日 IHI 2026年3月期決算発表
  • 2026年5月11日 JX金属 2026年3月期決算発表
  • 2026年5月12日 古河電気工業 2026年3月期決算発表
  • 2026年5月12日 三菱重工業 2026年3月期決算発表
  • 2026年5月13日 ソフトバンクグループ 2026年3月期本決算発表
  • 2026年5月13日 三越伊勢丹ホールディングス 2026年3月期決算発表
  • 2026年5月14日〜15日 米中首脳会談(北京)トランプ大統領・習近平国家主席
  • 2026年5月15日 パウエルFRB議長任期満了・ウォーシュ新議長就任
  • 2026年5月20日 エヌビディア 2026年度第1四半期決算発表(米国市場引け後)
  • 5月下旬 東証上場3月期企業の決算発表(継続)
  • 継続 米中貿易関税90日停戦フレームワーク履行状況

注目イベント5選

① 米中首脳会談(北京・5月14〜15日)

トランプ大統領が北京を訪問し、習近平国家主席との首脳会談が予定されています。米中関係の行方を左右する今年最大の地政学イベントです。

  • 貿易関税の追加引き下げや90日停戦フレームワークの延長・恒久化の有無
  • レアアース輸出規制の緩和交渉の進展状況
  • 台湾・安全保障分野での合意水準と両国の歩み寄り

株式市場への影響:米中関係の改善が確認された場合、輸出関連株(自動車・機械・電子部品)や素材株に買いが集まりやすくなります。一方、交渉が難航または先送りされた場合は、円高圧力とともに輸出株の売り材料になります。

株式投資での見方:首脳会談前後は輸出関連銘柄のボラティリティが高まりやすい局面です。会談の結果を確認してから方向性を判断することが、リスク管理の観点から有効です。

② ソフトバンクグループ決算(5月13日)

国内AI投資を牽引するソフトバンクグループの2026年3月期本決算が発表されます。孫正義社長のAI戦略への言及が注目されます。

  • OpenAI・アームへの出資に伴う投資損益の規模
  • 2027年3月期の業績ガイダンス(AI事業の収益化見通し)
  • 孫正義社長のAIインフラ投資計画に関する新発表の有無

株式市場への影響:SBGの決算内容はアーム(ARM)株や国内AI関連株の動向にも波及します。特に投資損益の増減が純利益を大きく左右するため、数字だけでなく経営陣のコメント内容が重要です。

株式投資での見方:決算翌日のSBG株の反応が、AI・半導体テーマ全体の地合いを示す指標になります。ギャップアップ・ダウンによる急変動に備えた対応が必要な局面です。

③ FRB新議長就任(5月15日)

パウエルFRB議長が5月15日に任期満了を迎え、ケビン・ウォーシュ新議長への交代が予定されています。米国金融政策の新体制がスタートします。

  • ウォーシュ新議長の利下げペースに関する初期スタンスの表明
  • バランスシート縮小(量的引き締め)の方針継続か否か
  • FRBの独立性に関する市場の評価と信頼度

株式市場への影響:新議長がハト派(利下げ積極的)であれば株高・ドル安圧力、タカ派(利下げ慎重)であれば株価下押し・ドル高の動きが想定されます。就任後の初発言が最重要チェックポイントです。

株式投資での見方:金利に敏感な不動産・高配当株・成長株は新議長の政策スタンス次第で大きく動く可能性があります。就任前後の発言内容を丁寧に確認することが重要です。

④ エヌビディア決算(5月20日)

AI半導体市場を牽引するエヌビディアの四半期決算が、米国市場引け後に発表されます。AI需要の持続性を確認する重要な機会です。

  • データセンター部門の売上高と前年同期比成長率
  • 次世代GPU「Blackwell」の出荷状況と受注残高
  • 2026年度第2四半期のガイダンス(売上・利益見通し)

株式市場への影響:エヌビディアの決算はAI半導体市場全体の需要確認として機能します。好決算・上方ガイダンスであれば、日本の半導体関連株(東京エレクトロン・ディスコ・レーザーテック)に追い風となります。

株式投資での見方:決算翌日(5月21日・日本時間朝)の半導体関連株の寄り付きを注視してください。市場予想を上回る内容であれば、半導体装置・部材株の一段高が期待できます。

⑤ 3月期決算ピーク(5月11〜15日)

東証上場企業の3月期本決算発表が最終局面を迎え、今週が実質的なラストウィークとなります。個別銘柄の値動きが最も大きくなる需給イベントです。

  • 業績修正(上方・下方)のサプライズ内容
  • 来期(2027年3月期)の業績見通しと株主還元方針
  • 自社株買い・増配などの株主還元強化の発表有無

株式市場への影響:決算ピーク週は個別銘柄の株価変動が大きくなります。上方修正と自社株買いを組み合わせた発表は強力な株価上昇要因になります。逆に下方修正や無配転落は売り圧力が強まります。

株式投資での見方:決算発表翌日の株価反応が直近の需給を示します。好決算でも株価が下落する場合は「材料出尽くし」の可能性があります。逆に悪決算でも下げ幅が限定的な場合は、底値確認のサインになることがあります。

まとめ

今週の株式市場は、米中首脳会談・FRB新議長就任・国内決算ピークという重要局面が一度に重なります。

  • 米中貿易交渉の進展:関税緩和が具体化すれば、輸出関連株・素材株・自動車株に資金が流入しやすくなります
  • AI・半導体決算:ソフトバンクGとエヌビディアの決算がAIテーマの継続性を判断する材料となります
  • FRB新体制の金融政策:ウォーシュ新議長の初期スタンスが利下げ期待の再評価につながります

資金フローの観点では、米中会談が好結果となった場合、輸出関連株から半導体・AI株へのローテーションが続く展開が考えられます。一方、交渉が難航すれば円高圧力が強まり、内需株・ディフェンシブ株に資金が移りやすくなります。各イベントの結果を確認しながら、段階的に投資判断を組み立てることが重要な週です。

 

PS.おまけ AI直近5週銘柄分析

今pythonで全銘柄データを取得し、それを基に週次でclaude codeを分析していますが試しにここ5週の日本株のトレンドを分析してみました。

そうすると思いの外正確に返してくれたので、振り返りも含めて公開します。ご参考までに。

結構な分析力で感服しました←

 

直近5週(4/4〜5/8)で上がってきた銘柄の傾向

① 最重要:「モメンタム」が支配する相場

相関分析の結果、来週の騰落率を最もよく予測した指標は:

順位 指標 相関係数 解釈
1位 MA25乖離 0.326 既にMA25の上にいる銘柄が続伸
2位 MA75乖離 0.326 長期トレンドが上向きの銘柄が強い
3位 RSI 0.237 RSIが高いほど来週も上がりやすい(平均回帰でなくモメンタム)
4位 BB%B 0.224 ボリバン上限に近い銘柄が続伸
5位 PBR 0.164 低PBR(割安)よりも高PBR(グロース)の方が強い

「安いから上がる」ではなく「上がってるから上がる」相場 でした。


② 3〜4週連続上昇銘柄(1,090銘柄)vs 0〜1週しか上がらなかった銘柄(1,311銘柄)の違い

指標 強い銘柄 弱い銘柄 差のポイント
RSI(現在) 58.8 35.0 +23.8pt差
MA25乖離 +3.7% -3.5% 7.2%差
MA75乖離 +4.6% -5.7% 10.3%差
BB%B 0.78 0.17 高く維持
52週高値比 0.89 0.79 高値圏に近い
時価総額 366億 164億 大型株が強い
PBR 1.47 1.22 割高でも上がった
ROE 0.08 0.08 差なし
ネットキャッシュ比 0.22 0.25 資産バリューは不振
4週累計騰落率 +7.2% -5.2% 12.4%の差

③ 出発点(4/4時点)は同じだった

面白いことに、4月初旬の時点では強くなった銘柄と弱かった銘柄の指標はほぼ同じでした(初期RSI: 強48.3 vs 弱49.7)。つまり「最初から割安」「最初から割高」は関係なく、その後のモメンタムに乗れたかどうかが結果を分けました。


④ 業種別:電気機器・機械・銀行が圧倒的

業種 3-4週上昇した銘柄の割合 平均騰落率
銀行業 62% +4.2%
電気機器 58% +21.2%
機械 54% +10.8%
ガラス・土石 45% +11.6%
精密機器 39% +11.4%
化学 39% +11.2%
非鉄金属 36% +16.0%

電気機器の+21%は半導体・AI関連が牽引していると思われます。


まとめ(傾向)

今の相場で継続的に上がる銘柄には3つの共通点があります。

RSI 50〜70 × MA25乖離プラス × 大型株(時価総額100億以上)

「割安・低PBR・ネットキャッシュ豊富」といったバリュー系の指標は、この5週間はほとんど機能していませんでした。

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この記事を書いた人

youdate/RabbitData 運営

  • 元証券会社勤務
  • 個人投資家歴10年以上
  • 日本株・テーマ株投資を中心に運用

X(旧Twitter):@kabuhedge

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