市況分析

日経平均急落と半導体安|今週の株式注目イベント5選

日経平均急落と半導体安|今週の株式注目イベント5選

今週の相場水準

指標 数値
日経平均株価 64,141.12円
PER 17.42倍
PBR 1.84倍
EPS 3,682.04円
BPS 34,859.30円
益回り 5.74%
配当利回り 1.65%

PERは17.42倍で、13〜21倍のレンジの中央からやや上方に位置しています。前営業日から水準を切り下げており、レンジ上限からは距離がある状態です。

今週の相場概況

今週は「地政学リスク主導の原油高」×「信用収縮による需給悪化」×「日米金融政策イベント待ち」の相場です。イラン情勢の緊迫化を受けた原油価格の上昇がインフレ懸念を刺激する一方、半導体株を中心とした株価下落で信用取引の評価損益率が悪化し、追証や損失確定に伴う換金売りが短期的な需給悪化要因となっています。さらに週後半には日米の金融政策イベントが控えており、資金は方向性を見極めるまで様子見に傾きやすい状況です。

今週の注目イベントカレンダー

日付が明確なイベント

  • 2026年7月20日 英国新首相就任(アンディ・バーナム氏)
  • 2026年7月24日 米通商法122条に基づく相互関税措置の期限到来
  • 2026年7月28日〜7月29日 FOMC(米連邦公開市場委員会)
  • 2026年7月29日 アドバンテスト 2026年度第1四半期決算発表
  • 2026年7月30日 東京エレクトロン 2027年3月期第1四半期決算発表
  • 2026年7月30日〜7月31日 日銀金融政策決定会合
  • 2026年7月31日 日銀総裁定例記者会見
  • 2026年7月31日 東京都区部消費者物価指数(7月中旬速報値)発表

日付未確定イベント

  • 下旬 イラン情勢緊迫化に伴うホルムズ海峡情勢と原油価格の上昇
  • 下旬 半導体株の世界的な調整(サムスン電子決算を発端とした半導体サイクル警戒)
  • 継続 信用取引の評価損益率悪化に伴う追証発生・ロスカット売り
  • 継続 AIバブル警戒によるハイテク株売り(米国株の続落)

注目イベント5選

1. 日銀金融政策決定会合・展望レポート公表(7月30日〜31日)

日本銀行が2日間の会合を経て、政策金利の判断と経済・物価情勢の展望(展望レポート)を公表します。会合最終日には総裁の定例記者会見も予定されています。

  • 政策金利の据え置き・変更の判断
  • 物価見通しの上方・下方修正の有無
  • 総裁会見での先行きの金融政策運営に関する発言

株式市場への影響としては、金利見通しの変化が銀行株や不動産株など金利敏感セクターの株価を左右します。また、政策判断は為替の変動を通じて輸出関連株にも波及します。

株式投資での見方としては、会合結果そのものよりも会見での先行きに関する発言内容が、その後の相場の方向感を左右しやすい点に注意が必要です。

2. FOMC(米連邦公開市場委員会)(7月28日〜29日)

米国の金融政策を決定するFOMCが開催されます。政策金利の据え置き・変更の判断に加え、声明文やパウエル議長の記者会見での発言が注目されます。

  • 政策金利の据え置き・引き下げ・引き上げの判断
  • インフレ動向に関する声明文の表現変化
  • 記者会見での今後の利下げペースに関する発言

株式市場への影響としては、金利見通しの変化が米国ハイテク株のバリュエーションに直結し、東京市場の半導体関連株にも連動しやすい構図です。ドル円相場の変動を通じて、日本の輸出関連株にも影響が及びます。

株式投資での見方としては、半導体株が調整局面にある中での金融政策判断となるため、金利動向とハイテク株の需給の両面を合わせて確認することが参考になります。

3. アドバンテスト・東京エレクトロンの決算発表(7月29日〜30日)

半導体関連の主力企業であるアドバンテストと東京エレクトロンが、相次いで四半期決算を発表します。サムスン電子の決算を発端とした半導体株の調整が続く中での発表となります。

  • 半導体製造装置・検査装置の受注動向
  • AI関連需要に対する企業側のコメント
  • 通期業績見通しの修正有無

株式市場への影響としては、両社は日経平均への寄与度が大きい銘柄であるため、決算内容が指数全体の値動きに直結します。好決算であっても、材料出尽くしによる利益確定売りが出る可能性もあります。

株式投資での見方としては、決算数値そのものに加え、発表後の株価反応(好悪材料への反応の仕方)を確認することが、その後の半導体セクター全体の需給を見極める手がかりになります。

4. イラン情勢緊迫化とホルムズ海峡情勢・原油価格上昇(継続)

イランを巡る軍事的緊張が続いており、原油輸送の要衝であるホルムズ海峡の情勢が原油価格を押し上げています。ニュースの継続性が高く、今後14日間も価格変動要因として意識されます。

  • ホルムズ海峡の航行状況・軍事的緊張の推移
  • 原油価格(WTI・北海brent)の変動幅
  • インフレ懸念の再燃と各国中央銀行の反応

株式市場への影響としては、原油高はエネルギー関連株にとって追い風となる一方、コスト増を通じて輸送・製造業にはマイナス要因となります。インフレ懸念が金融政策の判断材料になる点にも留意が必要です。

株式投資での見方としては、原油価格の変動がセクターごとに逆方向の影響を及ぼすため、資源関連株とコスト増を受けやすい業種を分けて確認することが参考になります。

5. 信用評価損益率悪化に伴う追証発生・ロスカット売り(需給、継続)

半導体株安を中心とした株価の急落により、信用取引の評価損益率が悪化しています。評価損益率の悪化が一定の水準まで進むと、追加証拠金(追証)の発生や、これに伴う換金売りが需給悪化要因となります。

  • 信用評価損益率の悪化幅
  • 追証発生に伴う換金売りの規模
  • 信用買い残の減少ペース

株式市場への影響としては、ファンダメンタルズとは無関係に需給面から株価が下押しされる場合がある点が特徴です。個別銘柄の急落が連鎖的に指数全体の重しとなることもあります。

株式投資での見方としては、需給要因による下落は自律反発につながりやすい一方、下落が続く局面では無理に押し目と判断せず、需給の落ち着きを確認する姿勢が参考になります。

まとめ

今週の株式相場を整理すると、重要な軸は次の3点です。

  • 政策軸:日米の金融政策イベント(FOMC・日銀会合)の結果が、金利や為替を通じて株価バリュエーションに影響します。
  • 地政学軸:イラン情勢とホルムズ海峡を巡る緊張が続けば、原油価格の高止まりを通じてインフレ懸念とセクター間の明暗が意識されます。
  • 需給軸:信用評価損益率の悪化に伴う追証・ロスカット売りが、短期的な需給悪化要因として株価の重しとなりやすい状況です。

資金の流れとしては、半導体関連株を中心としたハイテクセクターから、相対的にディフェンシブなセクターへ向かいやすい地合いが続いています。個人投資家にとっては、金融政策イベントの結果と需給悪化の落ち着き具合の両方を確認しながら、売買タイミングを検討する材料になります。

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この記事を書いた人

youdate/RabbitData 運営

  • 元証券会社勤務
  • 個人投資家歴10年以上
  • 日本株・テーマ株投資を中心に運用

X(旧Twitter):@kabuhedge

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