市況分析

株式市場イベントカレンダー4月第2週|日経平均56,924円・注目イベントと相場水準【2026年4月】

【2026年4月第2週】今週の株式市場イベントと相場見通し

今週の相場水準(2026年4月10日時点)

指標 数値
日経平均株価 56,924円
PER 20.42倍
PBR 1.81倍
EPS 2,788円
BPS 31,450円
益回り 4.90%
配当利回り 1.60%

PERは20.42倍で、一般的な適正レンジ(13〜21倍)の上限近辺に位置しています。バリュエーション面では割高感が意識されやすい水準です。

ただ、ファーストリテーリングや安川電機など増益企業が増えていることから、日経平均EPSも急回復してきています。EPSの動向と来季予想を両建てで見ながら判断していくのが適切な見方な感じがあります。

今週の相場

今週は「地政学緊張緩和×政策不透明×需給回復」の相場です。米イランの2週間停戦合意によるリスク回避姿勢の後退が需給面での追い風となっています。一方、日銀の4月会合(27〜28日)に向けた利上げ観測が円高圧力を生みやすく、輸出株の上値を抑える要因として働いています。資金は輸出関連・AI・半導体テーマと、円高メリットの内需・金融株へと分散する流れが続いています。

イベント一覧(2026年4月11日〜4月25日)

  • 2026年4月11日 米・イラン核・停戦交渉 第1回協議(パキスタン・イスラマバード)
  • 2026年4月14日 米3月生産者物価指数(PPI)発表
  • 2026年4月15日 日本2月機械受注発表
  • 2026年4月16日 米フィラデルフィア連銀製造業景況指数発表
  • 2026年4月16日 米3月鉱工業生産指数発表
  • 2026年4月21日 米3月小売売上高発表
  • 2026年4月24日 日本3月消費者物価指数(コア、生鮮食品除く)発表
  • 4月中旬 米・イラン核・停戦交渉の継続(合意内容の精査と次回協議)
  • 4月中旬〜下旬 3月期末配当金の支払いと機関投資家による再投資需要
  • 4月下旬 日銀金融政策決定会合(4月27〜28日)前哨戦となる国内経済指標の発表集中
  • 4月下旬 FOMC(4月28〜29日)前哨戦となる米経済データへの市場反応

注目イベント5選

①米・イラン核・停戦交渉継続(4月11日〜)

米国とイランは2026年4月7日に2週間の停戦で合意し、4月11日にイスラマバードで正式交渉が始まりました。ホルムズ海峡の通行確保を前提とした合意内容で、石油・天然ガスの輸送ルートが一時的に安定しています。

  • 停戦は「2週間限定」であり、正式合意に向けた交渉が続いている
  • 米国は核開発凍結、イランは制裁解除を求めており、立場の隔たりは大きい
  • 交渉が決裂した場合、中東リスクが再燃し市場のリスクオフにつながりやすい

中東リスクが後退すると原油価格が落ち着き、運輸・航空・素材株に買いが入りやすくなります。逆に交渉が難航すれば、原油高や地政学リスクを嫌気した売りが再燃する可能性があります。

投資での見方としては、中東情勢の変化が頻繁に起きやすい局面です。エネルギー関連株の動向は交渉状況と連動しやすく、週単位でのニュースフローを確認しながら判断することが重要です。

②米3月生産者物価指数(PPI)発表(4月14日)

米国の3月PPI(生産者物価指数)が4月14日に発表されます。PPIはCPIに先行するインフレ指標として、FRBの金融政策を占うデータとして市場が注目します。4月10日発表の3月CPI(前年比2.4%)が市場予想を下回り、インフレ鈍化傾向が示されたことで、今回のPPIも市場の関心が高まっています。

  • 前回(2月)のPPIは前年比3.40%で、インフレ圧力がやや残存
  • 予想を下回るPPIはFRBの利下げ期待につながり、グロース株にプラス
  • 予想を上回るPPIはドル高・米長期金利上昇を通じて日本株の上値を抑制しやすい

PPI結果はFOMC(4月28〜29日)前の重要材料となります。インフレ鈍化が確認されれば、ハイテク・半導体株を中心に買い優勢の展開が期待されます。

投資での見方としては、PPIの結果次第で為替(ドル円)が動きやすく、輸出株の短期的な値動きに影響が出やすいです。発表前後は過度なポジション傾斜を避けるのが無難です。

③米3月小売売上高発表(4月21日)

米国の3月小売売上高が4月21日に発表されます。米国消費の強さを直接測る指標であり、企業業績と株式市場の方向性を左右する重要データです。前回(2月)は6382億ドルと底堅い水準でしたが、関税措置の影響が消費者の購買行動に表れているか注目されます。

  • 米国個人消費はGDPの約70%を占め、消費の強さは企業収益に直結する
  • 日本の輸出企業(自動車・電機・精密機器)は米国消費動向と連動しやすい
  • 米国消費が鈍化した場合、景気後退懸念が高まり日米ともにリスクオフになりやすい

小売売上高が予想を上回れば、米国経済の底堅さが確認され日本株全般にとってプラスの材料となります。特に輸出比率の高い製造業・部品メーカーへの影響が出やすいです。

投資での見方としては、米国消費の強さが確認されれば輸出関連株に追い風が期待できます。ただしドル高が同時に進む場合、輸入コスト増加で内需株への影響も注意が必要です。

④3月期末配当金支払いと再投資需要(4月中旬〜下旬)

3月決算企業の配当金が4月中旬以降に株主へ支払われます。機関投資家や個人投資家が受け取った配当金を再投資する動きは、例年4月中旬から下旬にかけての需給の押し上げ要因として機能します。

  • 3月末時点で約80兆円規模の3月期配当金が発生していると推計される
  • 国内年金・投資信託による再投資が日本株の買い圧力になりやすい
  • 大型株・指数連動型の銘柄から再投資が行われやすい傾向がある

配当再投資による需給改善は、日経平均構成銘柄の中でも時価総額上位(トヨタ・三菱UFJ・ファストリなど)に資金が集まりやすい傾向があります。指数全体の底上げ効果が期待できます。

投資での見方としては、4月中旬以降の需給改善期待は短期的な買いの下支えになりますが、あくまでテクニカル的な需給要因です。業績・バリュエーションと合わせて判断することが大切です。

⑤日本3月コアCPI発表(4月24日)

日本の3月消費者物価指数(生鮮食品を除くコアCPI)が4月24日に発表されます。日銀が最も注視する物価指標であり、4月27〜28日の金融政策決定会合の直前に発表されることから、市場の注目度は非常に高くなっています。

  • 前回(2月)のコアCPIは前年比1.60%で、日銀の物価目標(2%)を下回る水準
  • 植田総裁は「賃金と物価の好循環」が確認されれば追加利上げを検討する姿勢を示している
  • コアCPIが2%を上回る水準に近づいた場合、4月会合での利上げ観測が高まりやすい

利上げ観測が強まると円高・金利上昇が進みやすく、輸出株には逆風、金融株(銀行・保険)には追い風となります。物価データが弱ければ利上げ観測が後退し、株式市場全体にとって短期的なプラス材料になりやすいです。

投資での見方としては、コアCPIの結果は為替と金利の方向性を左右する重要な先行指標です。日銀会合前の最重要データとして、発表後の市場反応を確認してから動くことが安全です。

まとめ

今週から4月第3週にかけての相場を動かす重要な軸は次の3つです。

  • 地政学:米イラン交渉の進展状況。停戦が持続・合意に向かうか、決裂リスクがあるか
  • 政策:米PPIと小売売上高を受けたFOMC前の金利観測。日本コアCPIと日銀会合への思惑
  • 需給:3月期配当再投資による買い支えと、4月末に向けた機関投資家のポートフォリオ調整

資金フローの方向としては、中東リスク後退→石油価格安定→輸送・製造業への買い戻しという流れが基本軸です。同時に、日銀利上げ観測を背景とした円高警戒から、内需・金融株への分散が進みやすい地合いです。

ただ米国株も戻してきていることから、相場の方向性も見ながらトレードしていきましょう。

カブヘッジ

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この記事を書いた人

youdate/RabbitData 運営

  • 元証券会社勤務
  • 個人投資家歴10年以上
  • 日本株・テーマ株投資を中心に運用

X(旧Twitter):@kabuhedge

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